船橋市役所のロビーコンサートでした。今回でなんと304回目(!!)歴史あるコンサートです。
平日のお昼間、しかもあいにくのお天気の中にも関わらず、満員のお客様に聴いていただけて嬉しかったです。
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《プログラム》
P.チャイコフスキー/組曲《四季》より6月 舟歌
R.シューマン/こどもの情景 op.15
F.ショパン/バラード第1番 ト短調 op.23
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気軽にお聴きいただける形の、オープンな演奏会には、できるだけ季節に合った作品を入れるように心がけています。
舟歌(ト短調)、子供の情景(組曲ですが、中心はト長調)、バラード第1番(ト短調)のように調性の関連性も意識し、統一感のあるプログラムを目指しました。
思えばロビーコンサートは久しぶり。まだ大学生だった9年前の夏、マスタークラスを受けに行った草津音楽祭の一環で、ホテルのロビーで演奏したことを思い出します。
コンサートホールでの演奏会とは違い、観客との距離が近く、音楽もまっすぐに届けられるように感じたのを覚えています。その時演奏したのはモーツァルトの変ロ長調のソナタと、ドビュッシーの連弾作品《小組曲》でしたが、ロビーの雑音(?)も不思議と音楽と馴染みました。
余談ですが……ドビュッシーを演奏中、3曲目の途中で急にロビーが騒がしくなり、不思議に思って後で聞いたところによると、ご静養中の上皇上皇后陛下(当時はまだ天皇皇后両陛下でした)がホテルにおいでになられたらしく……!
お姿を拝見できなかったのは残念ですが、演奏を耳にしてくださったのかも、と思い嬉しくなりました。いい思い出です。
先日の船橋でも、終始アットホームな雰囲気の中演奏させていただきました。
特にシューマンの《こどもの情景》は、親しい人に語り掛けるような雰囲気を持つ作品なので、今回の場にぴったりに感じました。
ご来場いただいた皆様、船橋市役所のみなさま、ありがとうございました。